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トライアスロンへの道
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トライアスロンへの道 その5



初体験による緊張感と泳げないだろう
という絶望感でいっぱいだった私は、
とにかくその場から逃げ出したい気持ちだった。


しかし、そんな私のことなどお構いなしに大会はスタートした。


周りの選手達がどんどん泳ぎ始めるのを確認し

「しょうがない、行くか」

とつぶやきながら私も泳ぎ始めた。




最初の25mは何とか足を付かずに泳げたが、
息が完全に上がってハァハァ言ってる状態なので
とりあえずいったん休憩した。

その時の私は息継ぎが出来なかったので、
呼吸を整えないとその先に進めない。

そもそもちゃんとした泳ぎ方を知らない、
というより泳げないのだ。




いくら体験会とはいえ、よくそんな状態で
参加したものだと感心するしかない。




その後は途中で何度も足を付き、
25mを泳ぎ切ることは一度もなく、
何度も何度も途中で足を付きながら前に進んだ。

当然ながら他の選手は泳ぎ終わり、
ほとんどのボランティアの人達も
自転車競技の会場に向かっていた。


そのわずかに残った人達が

「頑張れ!」

と声をかけてくれる。


とても「もう少し」と
言える距離ではないにも関わらず。



苦しさと悔しさと恥ずかしさが一気に押し寄せ涙が出そうだった。



そんな苦しく長い時間も終わろうとしていた。

どのくらいの時間がたったのか解らないが、
周りにいた人達は「頑張れ!」「もう少しだ!」
と必死に声を出してくれた。




たった25mしかないのに私は何度も足を付き、
立ち上がるとまた泳ぎ始める。

明らかに歩いた方が速いほど遅い私に対して、
最後は全員大拍手で迎えてくれた。




今考えても本当に迷惑な選手だ。




当時のボランティアの人達には
大変な迷惑をかけて申し訳ない。

私は30分以上かかったが、
トッブは10分ほどで終わったらしい。




後は場所を変えてバイク(自転車)とラン(マラソン)。

「さあこれから挽回だ!」

と気合いを入れた。



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