フルマラソンへの道 その20

 

初のフルマラソンを走り終えた私は、今までにない痛みを癒しながら今後の予定を考えていた。初フルで4時間11分というのは思っていたよりは良かったものの、今後のことを考えるとまだまだと思っていた。

 

そして、その頃私には私のその後の人生を大きく変える人との出会いが合った。その人は「Y氏」

 

見るからにアスリートっぽい頬のこけ具合に、体全体から発するアスリートのオーラ。後から知ったのだが、高校時代にスキーのクロカンでインターハイにも出場した経験を持ち、お姉さんがその種目で国体に出場していたというアスリート一家出身。

当時のY氏は既にトライアスロンをやっていて、200キロを超えるトライアスロンを完走しており、フルマラソンも初出場で3時間20分くらいで走っていた。ちなみに彼が完走したそのトライアスロン大会は当時、国内最長距離のトライアスロン大会だった

 

そのY氏は、私に「マラソンやっているんですかぁ?じゃあトライアスロンもやりましょうよ~?」と軽く言っていたが、私にとって「トライアスロン」とはもの凄いアスリートじゃないと出来ない競技という感覚しかなかった。

そして私が初フルマラソンを4時間11分で完走したことを言うと「それならすぐに3時間半位までいきますよ~トライアスロンなんて簡単ですよ~!」

と、また軽く言い放った。

 

「そんな簡単なはずはないのだが…」

と思いつつ、Y氏とのやり取りはこのとき始まった。

 

そのY氏と出会ってからは彼から色んなことを教わった。マラソンの練習方法、トライアスロンの練習・大会の流れそして彼が所属しているトライアスロンチームのこと。

私にとっては全てが新鮮な話だった。

 

普段のマラソン練習はゆっくりペースでやるとか、トライアスロンの自転車は恐ろしい値段がするとか、海での水泳はウェットスーツを着るから楽に泳げるとか…

とにかく彼と話すと楽しかった。何だか自分もアスリートになれるような気になった。

 

それもこれもY氏がマラソンやトライアスロンのことを話す時は「簡単ですよ~」と敷居の低さをイメージさせ、「凄いじゃないですか~」と相手を誉めちぎることばかりだったからかもしれない。

 

いずれにしても少し前まで思っていた「トライアスロン=鉄人」というイメージが、良い意味で少し崩れたことは良かった。

その頃から、「俺にもトライアスロンできるかも…」と少しだけ思うようにになっていた。

 

 

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