市民アスリートのための「低塩分・耐暑性の体質」実現ロードマップ

アスリート的健康学

1. 導入:目指すべきは「他人に依存しない、最高の体」

市民アスリートとして、本気で自分の体を変えたいあなたへ。

私は、真夏の過酷なレースでも15年以上足が攣ったことはありません。給水は水主体でとっていてスポーツドリンクはほとんど飲みません。

これは特別な才能ではなく、低塩分生活と高度な暑熱馴化という、地道な習慣の積み重ねによって得られた結果です。実際に20年以上にわたりマラソン・トライアスロン・トレイルランの大会に出てますが、練習中・レース中も含めて足が攣ったのは2回だけです。

この記事は、私の経験という「事実」に基づき「こんな体質になっている人間が実際にいる」ことを知ってもらい、あなた自身の体質改善の可能性を開くためのものです。

最初は私も、「塩分を減らすなんて無理だ」と思っていましたが、後がけの醤油をやめ、徐々に味覚をリセットするうちに、体が自然と変わっていったのです。
その変化の過程を、ロードマップとして整理しました。


2. ロードマップ ステップ 1:【味覚リセット】で過剰な塩分からの脱却

— 日本人の「濃い味依存」を乗り越える —

私が低塩分生活を実践した最大の理由は、体のセンサーを取り戻すためです。
現代の食生活では、多くの人が過剰な塩分に慣らされています。

■ 日本人の塩分摂取量の現実

日本人は、WHO(世界保健機関)が推奨する基準と比較して、約2倍の塩分を摂取していると言われています。この過剰な摂取が、濃い味依存と血圧不安定の一因です。

■ 得られた事実

  • 血圧の安定: 低塩分生活を続けた結果、血圧が安定。

  • 味覚の進化: 食材本来の味がわかるようになり、体が本当に求めるものだけを欲するようになった。


【具体的な手順:三段階リセット法】

焦る必要はありません。段階を踏んで進めれば、確実に味覚は変わります。

段階 内容 目的
第1段階 「後がけ」をやめる:食事中に塩・醤油・ソースなどを追加でかけない 味の濃さに対する依存を減らす
第2段階 調理中の塩分を控える:調味料を1/3〜半分に減らす 素材の味を感じ取る力を育てる
第3段階 調味料を使わない調理:だし・ハーブ・レモン・酢などで風味を作る 味覚のリセットを完成させる

このステップを続けると、やがてマヨネーズやケチャップなどの加工調味料が舌に重く感じるようになります。そうなれば、もう「こっちのもの」です。味覚がリセットされた証拠です。

結果: 食材の自然な塩味と旨味で十分に満足できるようになり、体調が安定しました。


3. ロードマップ ステップ 2:【高度な暑熱馴化】で「塩分保持型」の体質へ

— 汗腺の能力を極限まで高める —

私の体質を支えるもう一つの柱が、長年のトレーニングで得た高度な暑熱馴化能力です。
これは単に「暑さに慣れる」だけではなく、**汗をかく能力(汗腺の再教育)**を高めることにあります。

■ 得られた事実

  • 汗の質が変わった: 大量に汗をかいてもミネラルが失われにくい。汗の塩分濃度が薄い状態が続く。

  • 暑さへの耐性: 夏場でも体温が安定し、日常生活でも暑さに強くなった。


【具体的な努力のポイント】

方法 内容
意図的に汗をかく訓練 エアコンの効いた環境を避け、発汗を促す軽い運動を取り入れる
エアコンの風を避ける トレーニング後は直接冷風に当たらず、自然に体温を下げる
継続がすべて 夏が終わっても「暑熱馴化の貯金」を続ける

結果: 真夏のウルトラでも、水だけで走り切ることが可能に。


4. 結び:体は正直。努力は必ず形になる。

「足攣りしない体」「血圧が安定した体」「水だけで走れる体」
——これは私の経験による揺るぎない事実です。

低塩分生活と暑熱馴化という、極めて合理的な戦略を組み合わせることで、市民アスリートの体は確実に変わります。

もし今、「真夏の練習がつらい」「レースで足が攣る」と感じているなら、今日から“塩分との付き合い方”を変えてみてください。

焦る必要はありません。数ヶ月後、あなたの体はきっと驚くほど軽く、強くなっています。

ちなみに私は年に10回ほど献血しておりますので、その際の血液検査でも異常はありませんし、健康診断の数値も安定しています。

🏁 体は正直です。あなたの努力は、必ずあなたのパフォーマンスに返ってきます。

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