「アスリートは病気に強い」と思っていませんか?実はそれ、大きな誤解です。
フルマラソンやトライアスロンなど、激しいトレーニングやレースを続けるアスリートは、むしろ一般の人よりも感染症にかかりやすいことが分かっています。
「せっかく練習を積んできたのに、直前に風邪をひいてしまった…」
「レース後に体調を崩して、仕事や生活に影響が出た…」
そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
今回は、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮し続けるために知っておきたい、免疫力低下のリスクと、日常生活でできる具体的な対策をまとめました。
1. マラソン練習の追い込み期間:免疫力は「Jカーブ」で下がる
レースが近づくと、パフォーマンスを高めるために練習量や強度を上げますよね。
しかしこの時期、体は強いストレスを受け、一時的に免疫力が下がります。
この状態は「オープンウィンドウ」と呼ばれ、まるで窓が開けっ放しの状態。ウイルスや細菌が体に入りやすくなります。
特に注意すべき病気は以下の通りです。
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風邪・インフルエンザ:最もかかりやすく、治りにくい
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口唇ヘルペス:唇に水ぶくれ、ストレスや疲労で再発しやすい
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帯状疱疹:体の片側に強い痛みと発疹、免疫低下で発症リスク増
💡 対策
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栄養補給:たんぱく質、ビタミンA・C・Eを意識して摂る
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ビタミンA → にんじん、ほうれん草、かぼちゃ
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ビタミンC → キウイ、オレンジ、ブロッコリー
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ビタミンE → アーモンド、ひまわり油、アボカド
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睡眠の質を上げる:最低7〜8時間を目標に
2. アスリートはレース後に風邪にかかりやすい?免疫力低下のリスク
レースで全力を出し切った後は、免疫力が最も下がるタイミングです。
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レース後の風邪:大会翌日に体調を崩す人は多い
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胃腸炎:補給食や給水で菌が入るケースも
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筋肉や関節の炎症:疲労骨折やアキレス腱炎が悪化
💡 対策
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迅速なリカバリー:ゴール直後に炭水化物+たんぱく質を摂取
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手洗いの徹底:会場は人が多く感染リスク大、帰宅後は特に注意
3. アスリートが日常生活で注意すべき感染リスク
実は、アスリートが普段使うアイテムや習慣にも、感染症のリスクが潜んでいます。
汗で湿ったアイテム
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キャップ・手袋・アームカバー
→ 皮膚炎・ニキビ・水虫 -
シューズを連日使用
→ 水虫・爪白癬、靴擦れからの細菌感染
手を介するもの
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ウエストポーチ・スマホ
→ 大腸菌や風邪ウイルスが補給食へ移ることも -
公共の水道や給水所
→ 蛇口は不特定多数が触れるため要注意 -
レース中のハイタッチ
→ 感染症をもらいやすい
スマホは便器より汚い?!
ある調査では、スマートフォンはトイレの便座よりも細菌が多いと報告されています。
手や顔に直接触れるため、アスリートにとっても大きなリスクです。
💡 対策
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1日1回はアルコールシートでスマホを拭く
- トイレでスマホに触ったら必ず消毒する
トイレに潜む見えないリスク
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糞口感染:フタを閉めずに流すと、細菌やウイルスが飛び散る
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接触感染:便座・ドアノブ・水洗レバーには菌が付着
💡 対策
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流す時はフタを閉める
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使用後は石けんでしっかり手洗い
アスリートのための感染症予防チェックリスト
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清潔を保つ:洗えるアイテムはこまめに洗濯
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スマホを拭く:1日1回アルコール除菌
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手洗い・消毒:補給前・帰宅後・トイレ後は必ず
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ハイタッチ後は注意:顔を触らず、可能ならゴール後に洗浄
まとめ:最高のパフォーマンスは「免疫力」から
どんなに練習を積んでも、体調を崩してしまっては本来の力を発揮できません。
アスリートにとって最大の敵は「感染症」。
走力や持久力を鍛えるのと同じくらい、免疫力を守る習慣づくりが重要です。
今日からできる小さな工夫で、健康を守り、ベストパフォーマンスを目指しましょう!
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