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フルマラソンへの道
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フルマラソンへの道 その49



25キロを通過した途端、急に足に疲労がやってきた。

実はこの辺りからしばらくの記憶がほとんど無い。


唯一憶えているのが、たぶん35キロの関門だと思うが



「関門閉鎖まであと7分です」



というマイクの声だった。








恐らく創成川通りを南に下り
南郷通りを白石方面に向かっていたはずである。


気が付くと私は38キロ付近を走っていた。

しかも最後の関門「40キロ」
の閉鎖時間が間近に迫っていた。




40キロ走ってきても、ここを3時間45分以内に
通過しないと参加した記録さえも残らない。

通過できると出来ないとでは、
まさに天国と地獄と言ってもいいだろう。




しかし、ここさえクリアすれば
どんなに遅いペースでも
ゴールまで走らせてもらえる。

私は思わず周りで歩いているランナーに自ら声をかけ




「40キロをクリアすれば

   あとは歩いてもいいんだから」




と自分をさておいて他人のランナーを励ましていた。
たぶんこれは自分に対して言ったつもりなのだろう。









そんな気合いのおかげもあり、
何とか40キロの関門を3分前くらいで通過した。



「やった〜!後は歩いてもいいんだ」



北海道マラソンを完走できると言う喜びで
軽くウルッときたものの沿道では
沢山の市民が応援している。

その時の私には格好を付けてラストスパートをかける気力も
南一条通をゆうゆうと歩ける勇気も無かった。




その時の私に出来ることは


「最後まで歩かずに完走すること」


それだけだった。




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